5月1日から名古屋のタクシーがすべて禁煙になった。すぐに浸透するとは思えないが、当ブログ「未来の空気」にとっては、未来永劫クリーンな空気にしていただきたいと思っている。

ところが、4月29日の中日新聞朝刊で気になる記事を発見した。同社常務・編集担当の小出宣昭氏の「4月を送る」というコラムの中での反論である。

いろいろと理屈を述べておられるが、その中から2箇所を引用する。

『たばこくさいと非難する女性は、厚化粧のくさみをご自覚だろうか。たばこの煙が健康を害することはあっても、たばこのにおいで肺がんになることはない。子供のいじめの「くさい」と同じではないか。』

たばこのにおいは本当にいやなものだが、ご本人はまったく気がつかないのか、このようなことを平気で述べている。たとえが悪すぎる。世の中の女性を敵にまわすおつもりかも知れないが、においがいやと感じるのは何も女性だけではない。

さらに、ヒトラーが禁煙主義者だったということから、最終的に

『禁煙は、下手をするとナチスのように他者の存在を認めない原理主義に陥ってしまう』

という内容でコラムを結んでいる。まったく首をかしげる表現になっている。

いずれにしても、新聞社のしかも常務たる人が、こんな記事を堂々と1面の4分の1ものスペースに載せるのはいただけない。

2年くらい前にある教育講演会で偉そうなことを語られていたが、この記事を読んだ瞬間に、あのときの話も信用できないなと思ってしまった。もう少し言動に注意をお願いしたいものである。